毎日新聞　2010年３月31日　

補助ダム：国交相に抗議書　新内海など、反対派の市民団体ら　／香川

　新内海ダム（小豆島町）など国の補助金を受けて自治体が造る「補助ダム」で、県の要求額
が満額認められた来年度の国の予算配分について、反対派住民らがつくる「寒霞渓の自然を
守る連合会」や市民団体「環瀬戸内海会議」などは２９日、浅川ダム（長野県）や路木ダム（熊
本県）の建設に反対する８団体とともに、前原誠司・国土交通相に対し、抗議書を送付した。

　抗議書は「昨年１２月の新基準で再検証するとした方針から大きく後退した」「民主党の公約
を破った」と批判。予算配分を「事業の目的、内容の検証を放棄し、ダム事業推進に国の『お
墨付き』を与えた」とし、国に説明を求めた。

　環瀬戸内海会議の松本宣崇事務局長は「補助金の交付申請に際し、国は事業内容に踏み
込んだ調査をするべきだ」と話した。【吉田卓矢】