4/9 新内海ダムで起工式/着工から1カ月半




四国新聞 2010年4月9日 




新内海ダムで起工式/着工から1カ月半








 内海ダム再開発事業を進めている香川県と小豆島町は8日、新内海ダム本体工事の起工
式を行い、真鍋武紀香川県知事や坂下小豆島町長ら関係者約150人が工事の安全を祈願し
た。前原誠司国土交通相がダム事業見直しの方針を打ちだし補助金の額が不透明だったこと
などから、本体工事着手から約1カ月半たっての実施となった。





 ダム建設予定地で行われた起工式で真鍋知事は「新内海ダムが洪水調整や水の安定供給
に寄与するものとなり、小豆島町民の安心、安全に大きな効果を発揮すると確信している」と
あいさつ。坂下小豆島町長は「小豆島町は昔から災害、渇水の繰り返しの歴史。新内海ダム
は地域住民の生命、財産を守る抜本的な治水対策となる」と述べた。





 内海ダム再開発事業地元対策協議会の大川新也会長は「一つの節目を迎えられたが、こ
れからが本番。今後は『新内海ダム安全対策連絡会』などを通じ、工事が事故なく順調に行わ
れるようにしなければならない」と語った。





 同事業には一部住民が反対をしており、寒霞渓の自然を守る連合会の山西克明代表は「本
当にがっかり。情けない。一番に視察をし、見直すといっておきながら、これでは国の体を成し
ていない。事業認定の取り消しを求めた裁判の答えもまだ。とにかく主張を訴え続けていきた
い」と話した。





 同ダムの本体工事は2月22日に着工。木の伐採を終え、現在、掘削工事などを進めてい
る。総事業費は約185億円で2013年度中の完成を予定している。焦点となっていた本年度
の事業費は、3月26日に国土交通省が満額の32億6千300万円を県に内示した。










新内海ダム本体起工式 




読売新聞 2010年4月9日 web版




  県は8日、小豆島町の県営新内海ダムの建設地で本体工事の起工式を行った。工事はす
でに2月に始まっており、政権交代後のダム事業の見直しに揺れた同ダムは、2013年度中
の供用開始に向けて、一つの節目を迎えた。一方、反対派の住民らは「建設が中止されるま
であきらめない」と反発を強めている。





 本体基礎部分の掘削工事現場に式典会場が設けられ、反対派を除く地元住民や工事関係
者ら約150人が出席。くわ入れをした真鍋知事が「抜本的な治水対策のため、完成を目指し
て全力を挙げる」と述べ、22日の任期満了での引退を表明している坂下一朗町長は「島民の
悲願だったダムの方向性をしっかり見届けた」と語った。





 ダム下流に位置する神懸通自治会の小川久幸総代は「大きな台風が来ないようにと、心配
しながら暮らしてきた。起工式までこぎつけることができて、本当にうれしい」と、防災面で住民
がダムを必要としていたことを訴えた。





 一方、反対派の「寒霞渓の自然を守る連合会」の山西克明代表は「景観破壊だけでなく安全
性にも疑問があり、運動を続ける」と強調。補助金の満額交付を表明した前原国土交通相や、
民主党幹事長だった06年に、メールマガジンで建設を批判していた鳩山首相に補助金の交
付中止を求める手紙を送ることを明らかにした。




















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