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11/23 新内海ダム建設、「反対貫く」




朝日新聞社 201011月23日 web版




新内海ダム建設、「反対貫く」




 


新内海ダムの建設予定地が見える展望台で


「建設許さないぞ−」と気勢を上げるダム反対派の人ら=小豆島町




 小豆島の新内海ダム建設予定地にあるダム反対派の地元住民の土地約5千平方メートル
の明け渡し期限を迎えた22日、反対派住民らは所有地に建てた団結小屋近くで「建設は許さ
ないぞー」と気勢を上げる抗議活動をし、ダム反対の意思を改めて宣言した。この日を境に土
地は県の所有になり、強制収用が可能になる。(飯島健太)



 団結小屋にはこの日朝、雨の降る中、地元住民ら約60人が集まった。抗議活動を計画した
「寒霞渓の自然を守る連合会」が呼びかけた。駆けつけた前衆院議員の保坂展人さんは新た
なダムを「生命や安全を守るものとは正反対。政権交代しても変わることがない」と批判。連合
会事務局の佐伯幸男さん(73)は「ダム工事費を教育、福祉、環境の問題に使えば小豆島が
元気になる道につながるはずだ」と声を張り上げた。


 連合会のメンバーが「建設に永久に反対し、中止まで闘い抜く」との宣言文を読み上げた
後、建設現場を一望できる展望台に移動し、工事の進み具合を見た。連合会代表の山西克
明さん(71)は「完成後に『こんなはずじゃなかった』と言っても遅い。ダムがいらないことをみ
んなにわかってほしい」と話した。



 ダム建設を進める県は24日から、水没予定地にある県道の付け替え道路の建設工事を準
備する作業として、木の伐採や測量、掘削などを進める予定。








11/23 地権者 強制収用に抗議




読売新聞 201011月23日 web版




地権者 強制収用に抗議






ダム建設地の土地収用に抗議する反対派の住民ら(小豆島町で


 県などが進める新内海(うちのみ)ダム(小豆島町)の建設地を巡る土地収用問題で、事業に反対する地権者の未買収地が22日、県収用委員会が裁決で定めた明け渡し期限を迎えた。未買収地を所有する16人の地権者らはこの日、強制収用に抗議する集会を開いた。23日には、すべての未買収地の所有権が県に移り、県は24日から一部で立ち木の伐採や測量を始めるとしている。

 県は建設に向け、2005年から約15ヘクタールの用地の買収を始めた。しかし、全計画地の3%、約0・5ヘクタールについては難航。昨年7月、土地収用法に基づき、これらの土地についての収用裁決を県収用委員会に申請。収用委は今年7月、収用を認め、22日を明け渡し期限に定めた裁決を出した。

 期限のこの日、反対する地元の住民グループ「寒霞渓の自然を守る連合会」(山西克明代表)が、未買収地で抗議集会を開き、約35人が参加した。

建設が進められている新内海ダム(小豆島町で)

 反対住民らは今年6月、山西代表が所有する未買収地の棚田にプレハブの「団結小屋」(約10平方メートル)を設置しており、集会は、小屋の前で行われた。

 山西代表は「子や孫に美しい寒霞渓の自然を残すため、建設が中止になるまで戦いたい」とあいさつ。工事の即時中止を強く要請することを決めた。参加者らは工事現場も見学し、地元の主婦中井清子さん(65)は「自然は一度壊れたら元に戻らない。悲しく情けない思いでいっぱい」と話していた。

 県は、24日午前10時から10区域に分かれている未買収地のうち3区域で、県道の一部の付け替え工事のための立ち木の伐採や、工事範囲を特定する測量を行うことにしている。しかし、当面の間は、工事に直接的な影響を及ぼすものではないとして、反対する住民らが設置した小屋や看板などを撤去する行政代執行は予定していないとしている。



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